ソーシャルレンディングって最近話題だけど、どの会社、どのサービスの評判がいいの分からない。
そんなユーザーのために、おすすめのサービスを特徴ごとにピックアップしました。
ソーシャルレンディングで投資をはじめたい方が口座開設しておくべきサービスを、5つ紹介しています。
投資を始めるにはまずは口座を開設するところからはじめましょう。
目次
SBIソーシャルレンディング
証券、銀行、保険など金融会社を傘下に収めるSBIホールディングスグループの会社です。
親会社が大きいので、運営会社として安心感があります。
会社設立は2008年1月、ソーシャルレンディング事業は2011年3月からスタートさせています。
案件は大きく4つに分類され、SBISL不動産担保ローン事業者ファンド、SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド、SBISLメガソーラーブリッジローンファンド、SBISL不動産バイヤーズローンファンド,SBISLオーダーメード型ローンファンドがあります。
親会社が金融の大手グループであるため、経営の健全性や信用性があるというのは最大のメリットといえます。
その分リスクを抑えている案件が多いので、金利自体は他のソーシャルレンディングサービスに比べると低いという印象があります。
SBIソーシャルレンディングは他のソーシャルレンディングサービスと異なり、出資する案件に申込みした後に、出資金を振り込む形式になります。
2018年11月16日に発表された内容によりますと、2019年1月(予定)より入金(出資金の送金)の手数料を無料にする準備を進めているようです。
条件としては住信SBIネット銀行の口座を持っているユーザーが対象ということで、これが実現すれば手数料を負担することなく、入金(出資金の送金)ができるようになります。
もともと分配金の出金が無料のため、入金手数料が無料になれば入出金共に完全無料ということになります。
また、SBIソーシャルレンディングの財務情報を見ていくと、通期ではまだ赤字であるものの、2018年3月期は黒字に転向しており、2019年3月期はさらに利益を伸ばしています。
このまま利益が伸びていけば通期での赤字も解消できるため、財務状況も今の所は良好であると言えるでしょう。
これからソーシャルレンディングをはじめるという方にもおすすめできるサービスです。
SBIソーシャルレンディングの詳細情報
運用利回り | 3.2%〜10.0% (参考値) |
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運用期間 | 1ヶ月〜34ヶ月 (参考値) |
最小投資金額 | 1万円〜 |
口座管理費 | 無料 |
入金手数料 | 投資家負担 |
出金手数料 | 無料 |
クラウドクレジット
クラウドクレジットは世界の新興国向けに特化したソーシャルレンディングサービスを提供しています。
2016年後半からユーザー登録数は急激に伸び、2016年12月には登録ユーザー数が2,500人を突破しています。
新興国では高い経済成長率を記録している一方で、豊富な資金需要に対して市場の供給が追いついていないという現状があります。
クラウドクレジットはそういった新興国の資金需要に応じた案件を中心に扱っています。
実際には以下のような新興国への貸付を行っています。
■北米・南米
ペルー、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、
■アフリカ
南アフリカ
■欧州
エストニア、スロバキア、フィンランド
厳密に言えば、クラウドクレジットはこれらの新興国に直接貸し付けているのではなく、それらの国の案件を扱う海外のファンドと連携することで、これらの国々への貸付を実現しています。
案件ごとの金利は2.5%〜13.5%の範囲の案件がありますが、概ね10%前後を期待利回りとするものが多いです。
この利回りはあくまで期待利回りであり、実際の利回りと差が出る場合があります。
為替リスクやカントリーリスクにより、現地通貨では予定通りの利回りだったが円高の進行によってマイナスの利回りになってしまうことも起こりえます。
逆に円安が運用開始時点から進行すれば、期待利回り以上の利益を得ることも可能ということになります。
案件によっては為替ヘッジ(為替の変動による収益の変動を抑える方法)を行うことで、為替の影響を最小限に抑える商品もあります。
担保と保証はクラウドクレジットが貸付している提携事業者に依存しています。
ペルー小口債務者支援プロジェクトの例では、担保や保証という方法ではなく、小口分散投資を行うことで、一定割合貸し倒れは起こるという想定のもと、統計的に資金を回収が出来る貸付を行っています。
また、新興国の事業向けローンでは、「実物資産による裏付け」という表現が用いられています。
これは不動産など売却可能な資産があるため、日本で言う不動産の担保と同じような効果があると公式サイトで紹介されています。
他のソーシャルレンディングサービスに比べても高利回りが期待出来る一方で、リスクは慎重に判断したいところです。
最小投資額は1万円から可能ですので、ポートフォリオの一部として少額を組み込むという方法もあるでしょう
入金時に振込手数料は必要ですが、出金時の手数料は無料ですので、少額の利益でも安心です。
財務状況を見てみると、2018年4月31日に公表された第6期決算公告では、当期が-765,166千円の赤字、通期-765,166千円の赤字決算となっています。
とはいえ、ソーシャルレンディングのサービス会社は通期で赤字決算になっている企業が多く、むしろ黒字の会社の方が少なぐらいです。
クラウドクレジットは資本金も多いため、今すぐにどうこうということにはならないと思いますが、サービスを選ぶための材料としては考慮した方が良いでしょう。
クラウドクレジットの詳細情報
運用利回り | 2.5%〜13.5% (参考値) |
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運用期間 | 7ヶ月〜37ヶ月 (参考値) |
最小投資金額 | 1万円〜 |
口座管理費 | 無料 |
運用手数料 | 1.0%〜2.0% (参考値) |
入金手数料 | 投資家負担 |
出金手数料 | 無料 |
Crowd Bank(クラウドバンク)
クラウドバンクは日本クラウド証券という証券会社が運営するソーシャルレンディングサービスです。
会社の設立は1993年にディーブレイン証券としてスタートし、2013年に日本クラウド証券という名称に変更されています。ソーシャルレンディングのサービス開始は2013年12月です。
クラウドバンクの案件は個人や少額からでも、多くの人が集い資金を集約することによって、小口投資では不可能だった投資案件への参加を可能にしています。
実績平均利回りが6.79%と公表されており、爆発的な利回りではないものの、着実に投資を行いたい人には向いているサービスだと言えます。
ファンドの種類は新興国マイクロファイナンスファンド、不動産担保型ローンファンド、中小企業支援型ローンファンド、代替エネルギー特化型ローンファンドの4種類です、運用期間は3ヶ月〜6ヶ月と短いものがほとんどです。
案件に関して投資のスキームやどういう用途として資金が使われるのかが他社のサービスに比べても丁寧に説明されています。
取扱の案件の種類の幅が広く、クラウドバンクだけでも様々なジャンルの案件に投資出来るのが魅力的です。
ただし、担保条件や保証条件が案件ごとにバラバラなので、資金の保全性には投資家の判断が必要になります。
他社のサービスでは全ての案件に統一した担保条件や保証条件などがありますが、クラウドバンクでは担保として十分な案件もあれば、劣後ローンと呼ばれる返済の優先順位の低い案件もあります。
投資に対するリスクがどの程度許容できるかの投資家がしっかりと判断する必要があります。
新興国マイクロファイナンスファンドでは、担保や保証はありませんが、投資したお金は複数のマイクロファンディング機関により小口分散で融資されます。
貸し倒れがあった場合でも他の機関の運用益でカバーされるようになっています。
不動産担保ローンでは、担保の性質は案件によって異なります。
不動産担保ローン○○○号という募集案件の例では、事業者が不動産を購入する場合に、銀行からの融資では足りない部分を補うために不動産に抵当権を設定した債権を担保としてクラウドバンクが融資をするものです。
財務状況を見てみると、通期での純利益は不明です。
しかし、2017年3月期までは当期で赤字決算となっていますが、2018年3月期からは465百万円の黒字へと転換しており、財務状況は良好と言えるでしょう。
Crowd Bank(クラウドバンク)
運用利回り | 4.2%〜7.5% (参考値) |
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運用期間 | 2ヶ月〜36ヶ月 (参考値) |
最小投資金額 | 1万円〜 |
口座管理費 | 無料 |
運用手数料 | 無料 |
入金手数料 | お客様負担 |
出金手数料 | 無料 最低出金額は原則1000円 |
OwnersBook(オーナーズブック)
OwnersBookはロードスターキャピタル株式会社(2012年4月設立)が運営母体のソーシャルレンディングサービスです。
ロードスターキャピタル株式会社の子会社であるロードスターファンディング株式会社によって2014年9月からサービスが開始されています。
主に不動産に特化した案件を取り扱っており、ロードスターキャピタル株式会社は不動産の自己運用・仲介・コンサルティング等を行っている総合不動産会社です。
中国にてSNSサービスを運営するRenren社からの資本と、個人資産家からの資本で運営されています。
OwnersBookではメザニンローンを中心として、エクイティ型案件も取り扱っています。
年間利回りは4.0%~7.0%程度で、殆どの案件が5%程度になっています。
運用期間はおおよそ4ヶ月から2年程度で、短期~中期にかけての案件がほとんどを占めています。
維持手数料、取引手数料は無料で、1万円からの少額投資も可能です。
ただし、投資口座への振込と払い戻しにはそれぞれ別途費用がかかります。
OwnersBookを利用している借り手同士で、匿名での対話も可能であるため、積極的な情報交換が可能です。
メザニンローンとは不動産融資(ローン)の形態の1つで、不動産購入の際に銀行融資と自己資金では足りない場合の穴埋めとしての役割を果たします。
銀行融資を受けても購入資金が足りない場合に借りるのが、メザニンローンというわけです。
メザニンローンは通常借入である銀行融資よりも優先順位が下がるため、借り手の返済が滞り担保となる不動産を処分してローンを回収する際に、銀行融資の債権者を回収して、残余金があった場合に回収をすることになります。
つまり、借り手の返済が滞った際の債権回収における優先順位が低く、投資元本の回収が難しいため、ミドルリスクのソーシャルレンディングとなります。
エクイティ型案件は不動産の賃料収入や売却益が配当原資になっています。
そのため、購入時よりも高い金額で不動産を売却できればその分配当が増えまずが、購入時よりも安い金額で売却すると元本が全額毀損する可能性もあります。
不動産価格の影響を受けやすいため、メザニンローンと同様にミドルリスク・ミドルリターンだと考えた方がいいでしょう。
財務情報見てみると、2013年12月期から2017年12月期まで全て黒字決算となっており、2017年12月にいたっては1,189百万円の黒字となっています。
このことから、おそらく通期の純利益も黒字であると予想されるので、財務状況は非常に良好であるといえます。
また、業務改善命令や業務停止命令を受けた記録がないのもプラス要素だと言えるでしょう。
OwnersBook(オーナーズブック)
運用利回り | 4.0%~7.0% (参考値) |
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運用期間 | 4ヶ月〜30ヶ月 (参考値) |
最小投資金額 | 1万円〜 |
口座管理費 | 無料 |
運用手数料 | 無料 |
入金手数料 | 投資家負担 |
出金手数料 | 300円+(消費税・地方消費税) |
maneo
「maneo」はソーシャルレンディングの国内シェア率50%の最大手のソーシャルレンディングサービスです。maneoの名の由来はmaney(お金)とneo(新しい)の造語から生まれています。
ソーシャルレンディングサービスとして最も古く、2008年よりサービスを開始しています。2018年には成約ローン額が1000億円を突破しています。
maneoはソーシャルレンディングで投資したい投資家がまず抑えて置きたいソーシャルレンディングサービスと言えるでしょう。
はじめての方にmaenoをおすすめする理由の一つは会員連携サービスでしょう。maenoに会員登録することで、提携している複数のソーシャルレンディングサービスの口座開設が可能となっています。
maneoは案件の種類も多いというメリットがある反面、案件の安全性や担保や保証はしっかりと確認しておく必要があります。
maneoはソーシャルレンディングの投資家の募集や審査のプラットフォームを他社のソーシャルレンディング会社にも提供しており、maneoのサービスの中でも他社の運営する一部の案件に申し込みすることも可能です。
最小投資額は2万円から可能ですが、多くの案件は5万円程度からの募集となっているようです。
投資利回りは案件によってばらつきはありますが、4.0%〜8.0%程度の案件が多いです。
案件の運用期間は3ヶ月〜12ヶ月の範囲に収まる案件が多いですが、案件によっては最長で36ヶ月となるものもあります。
始めたばかりの方は投資額5万円程度で運用期間が3ヶ月など出来るだけ短い案件を選択することをおすすめします。
手数料はmaneoの口座にお金を入金するとき、及び出金するときに振込手数料が発生します。Maneoの口座管理は三菱東京UFJ銀行となっていますので、同銀行の口座をお持ちであれば、手数料を節約することができます。
案件に応じて、担保、又は保証が設定されています。
担保不動産は具体的な駅名の指定はないものの、駅からの距離や担保価値などが明記されているので、それらを判断の基準とすればよいでしょう。
保証の場合は保証がある場合、借り手企業の代表者が個人として支払いを保証するもの、あるいは借り手企業の親会社が連帯して保証する場合等、様々な保証方法があります。
maneoの詳細情報
運用利回り | 4.0%〜8.0% (参考値) |
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運用期間 | 3ヶ月〜36ヶ月 (参考値) |
最小投資金額 | 2万円〜 |
入金手数料 | 投資家負担 |
出金手数料 | 無料 |
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種として扱われ、貸付型クラウドファンディングとも言われています。
基本的な構造としては、個人の投資家からお金をあつめ、集めたお金を企業や不動産事業などに貸付を行い、その利息を投資家に分配する仕組みとなっています。
銀行の定期預金や株式投信などと比べて利回りが高く、サービスの登場以降は利用者と投資総額が年々増加しています。
利回りは5%を超えることが多い一方で、貸付先が倒産など返済不能(貸し倒れ)になるリスクがあり、一般的にはミドルリスク、ミドルリターンの金融商品として扱われています。
担保や保証(連帯保証)が設定されていれば、貸し倒れがあった場合であっても担保としている不動産の売却によりすべて、または一部の投資額が返済されることになりますので、担保や保証のどちらか、又は両方が設定されているかどうかを確認するのが重要です。
また、担保不動産の評価額はいくらかなどをしっかりと抑えて置く必要があります。
口座開設の方法と必要書類
申し込みから審査まではネットで完結するサービスがほとんどで、審査に通過すると本人確認書類を提出することになります。
サービス会社が本人確認書類を確認することでサービスが開通します。
口座開設に必要な書類は一般的に以下のような書類です。
⑴ 本人確認書類(免許証など)
⑵ 口座確認書類(登録銀行口座情報)
⑶ マイナンバー情報
2016年からはマイナンバーの提出を求める会社が多くなりました。
すべての資産を紐付けて管理するためのもので、投資家にとってあまり気持ちのいいものではありませんが、割り切って提出しましょう。
また、必要書類はメールにて送ることも可能で、郵送でも受付つけているというサービス会社もあります。
いずれにしても、ソーシャルレンディングで口座開設をする場合は、上記3つの書類を予め準備しておけば問題ないでしょう。
サービスごとに細かい違いはありますが、ネットで申し込み→審査→必要書類提出という流れが基本だと覚えてください。
税金を収める必要はある?
投資家が受け取る分配金は雑所得として確定申告する必要があります。
ただし、給与所得と退職所得以外の合計が20万円以下の場合は、原則として申告の義務はありません。
サラリーマンの方であれば、本業の給与以外に20万円以上の分配金収入があれば申告が必要になります。
最近ではマイナンバーの提出が義務付けられていますので、確定申告が必要かどうかは一発で分かるようになってしまいました。
自分くらいはなどとは思わずしっかりと申告するようにしましょう。
また、ソーシャルレンディングで受け取る利益の所得税及び復興特別所得税(計20.42%)がサービス運営会社によって自動的に源泉徴収されます。
源泉徴収された金額は確定申告をすることによって計算された所得税から控除されます。
確定申告する義務が不要な方であっても、確定申告によって収められた源泉徴収税が還付される場合があります。
複数のサービスを試してみる
最後にここまで紹介したサービスを整理しておきましょう。
ソーシャルレンディングの案件は募集が開始されてから口座を開いても遅いことがあります。
これらのサービスは1つだけ開設するのではなく、複数の口座を開設して、来るべき案件の募集に備えておくとよいでしょう。
口座を開設するだけであれば無料なので、いつでも投資を開始できるように、以下のサービスの口座は全て開設しておいても良いでしょう。
サービス名称 | 特徴 | 公式サイト |
---|---|---|
SBIソーシャルレンディング | 大手SBIグループ傘下 | 公式サイトを見る |
クラウドクレジット | 海外新興国特化 | 公式サイトを見る |
CROWD BANK (クラウドバンク) |
中小企業支援特化 | 公式サイトを見る |
OwnersBook (オーナーズブック) |
不動産融資特化 | 公式サイトを見る |
maneo (マネオ) |
最大手サービス | 公式サイトを見る |