ソーシャルレンディングは利回りが高く、一般的に”儲かる”投資としてようやく日本にも浸透してきました。
しかし、どんな人にもオススメできるというわけではありません。
投資目的や資産運用などによりオススメできない場合もあるのは事実です。
今回は、どのような投資目的や資産形成を考えている方にはソーシャルレンディングがオススメできないのかを考察していきたいと思います。
目次
ソーシャルレンディングはどうやって”儲かる”のか?
その前にまず『ソーシャルレンディング投資はどのようにして儲かるのか』をここで今一おさらいしたいと思います。
大きく分けるとソーシャルレンディング投資は出資をしてリターンを得る方法が3つあります。
1.元本一括返済
2.元利均等返済
この2つはどのような性質があるのでしょうか?
元本一括返済とは
元本一括返済とは、元本(投資した合計金額)とリターン(配当金)のうち、リターンのみ毎月支払われ、運用期間終了後に元本を一括で返済する方法のことを言います。
もっともメジャーなリターンを得る仕組みとなっており、2017年現在においてほとんどのサービス事業者が採用しているモデルになります。
元利均等返済とは
元利均等返済とは、元本とリターンを毎月支払う方法のことを言います。
運用期間が1年間(12ヶ月)の場合は、元本の12分の1と毎月のリターンである利回りが支払われます。
有名どころで言うと、クラウドクレジットが採用している返済方法です。
ソーシャルレンディングをオススメしない5つのパターン
では、どのような資産計画の方にはソーシャルレンディングはオススメできない投資なのでしょうか。
その投資行動は、大きく分けると5つのパターンに分けられます。
パターン① 余剰資金ではなく必要な生活資金を投資に回してしまう
ソーシャルレンディングは原資をあまりかけずに、他の投資ではなかなかないような利回りで運用することが可能です。
そのため、資金に糸目をつけず目一杯投資をしたくなる気持ちはわかります。
しかし、ソーシャルレンディングはFXや株式取引のように短時間で大きくお金を稼ぐというよりも、ある一定期間で運用により資金を増やすという投資形態です。
生活に必要な資金まで投資してしまうと、生活が苦しくなり本末転倒だと言えます。
また、全ての分配方式に言えることですが、1度投資を行えば運用の途中解約はできないので、運用期間が終了か案件自体が繰上げ決済で終了するまで自由にお金を引き出すことは不可能です。
よって、あくまでも余剰の資金(当面使う予定のない資金)をソーシャルレンディング投資に回すということが原則となります。
パターン② 高い利回りを期待し1つの案件に投資を集中させてしまう
ソーシャルレンディングは、案件ごとに運用期間や利回りが異なります。
投資をしていると少しでも利回りの高い案件に投資をしたくなりますが、その案件が貸し倒れ(デフォルト)しないとは限りません。
そのため、投資をする際はできるだけ案件やサービス事業者を分散させ、仮にデフォルトが起こったとしても大丈夫だと言えるリスクヘッジ体制をキープしましょう。
パターン③ 利回りや運用期間のみで投資をしてしまう
ソーシャルレンディングはまだまだ新しいサービスだからこそ、比較的参入しやすい事業だと言われています。
また、自社のプラットホームに投資家を呼ぶために、運営の利益を考慮せずにオープン記念などタイミングに応じて利回りの高い案件での募集を行います。
投資家としては利回りが高いに越したことはないのですが、利回りが高いことはその分高い利息を借り手側の企業(レンダー)が払っているということになります。
そのため、プラットホームとして実績があるサービスでないと、貸し倒れやデフォルトのリスクが上がると言わざるを得ないのが現状です。
投資をする際は、運営元の信頼性や投資案件にどのようなリスクが存在するかを確認するようにしましょう。
オススメできるパターンは?
ソーシャルレンディング投資をオススメできないパターンを上記で説明しましたが、オススメできるパターンもご紹介したいと思います。
ソーシャルレンディングは利回りが高く、リスクの低い投資です。
その中でも、以下2つのニーズをお持ちの方には自信も持ってオススメできます。
① 銀行に預金しているが、より高い利回先を探している
ソーシャルレンディングは、性質として資金を貸し付ける投資なので、銀行に預金し金利を得ることと近いと言えます。
1度貸し付けてしまえば、銀行預金と同じで運用期間にやらなければならないことはなく、取引期間が終わるまでこれといった作業はありません。
違いは銀行が年間利回り0.01%〜0.1%であるのに対し、ソーシャルレンディングであれば案件によりますが3%~15%くらいの利回りに期待でる点です。
そのため、銀行に眠らせている有休資産の利回りをより高く運用したい方には、非常にオススメできる投資であると言えます。
② 不動産などの担保や保証がついており、安心できる運用先を探している
ソーシャルレンディングの貸付先は、不動産ローンファンドを中心に担保や保証がついている会社が多々あります。
担保や保証の存在により、仮に貸し倒れが起こったとしてもリスクを減らすことができ、利回りとリスク管理のバランスの取れた資産運用が可能となります。
よって、投資をしたいけど可能な限り貸倒れリスクを減らしたい、という方にも大変オススメできます。
オススメのソーシャルレンディングサービス3社
上記の内容を元に、ソーシャルレンディングを検討している初心者の方も安心して運用できるサービスをご紹介致します。
maneo
maneoは事業性ローンを中心に扱う、ソーシャルレンディング業界最大手のサービス会社です。
日本で最初のソーシャルレンディングサービスとして2008年10月にサービスをスタートさせています。
ローン総額は600億円と2番手を大きく突き放しています。
また、業界でもっとも実績のある企業ですので、安心感のある投資をすることが可能です。
担保の関しても不動産関連のローンファンドを中心に設定されているものが多いです。
参考利回り | 5%~9% |
---|---|
最小投資額 | 5万円〜 |
会社の実績 | ◎ |
担保・保証 | ○ |
SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、事業性ローンや不動産事業ローンを中心に扱うソーシャルレンディング最大手の1つです。
証券、銀行、保険会社を傘下に収めるSBIホールディンググループ会社の1つです。
親会社の母体が大きいので、お金を預けるという面においては他社に比べて圧倒的な信頼感があります。
また1万円から投資可能で、ソーシャルレンディング初めての方も手を出しやすいと言えます。
参考利回り | 2%~6% |
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最小投資額 | 1万円〜 |
会社の実績 | ◎ |
担保・保証 | ◎ |
クラウドバンク
事業性ローンや代替エネルギーローンファンド、新興国向けマイクロファイナンスなど様々なジャンルのローンファンドを扱う事業者です。
最小投資額は1万円からと少額であり、運用期間も短いもので2ヶ月などの商品もありますので、ソーシャルレンディング初心者の方が最初に様子を見ながら投資をするのに向いています。
参考利回り | 4.2%〜7.5% |
---|---|
最小投資額 | 1万円〜 |
会社の実績 | ◎ |
担保・保証 | ○ |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
投資である以上、投資家となる方それぞれの資産計画にどれだけ合致しているかを厳密に判断して、ソーシャルレンディングを活用していきたいですね。
大人のソーシャルレンディングとしては、お金を増やす喜びと楽しさがソーシャルレンディングにはあるため、読者の方にもぜひ活用してもらいたいと考えています。
しかし、投資であることに変わりはなく、もちろんリスクも存在するため、投資をする際は厳しい目を持って望んでいただければと思います。